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ノックニーアンが約4.7億円を調達。米国売上37%増、次のステージへ

ノックニーアンが約4.7億円を調達。米国売上37%増、次のステージへ

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スコットランド西海岸のオーガニック蒸溜所、ノックニーアンが2026年2月、250万ポンド(約4億7,000万円)の資金調達を完了しました。

既存投資家に加え、アジアのスピリッツ市場に強みを持つ『Lotus Investments』と、女性経営者に特化した投資コミュニティ『Lifted Ventures』が新たに参加しています。

2025年の米国向け売上は前年比37%増を記録し、他の主要輸出市場でも軒並み成長。今回の資金は英国・フランス・ドイツ・米国の4市場でのブランド展開強化と、さらなるプロダクト革新に充てられる予定です。

荒野に建てた蒸溜所、その出自

ノックニーアンは2017年、スコットランド西部モーヴァーン半島のドリムニン・エステートに設立されました。創業者のアナベル・トーマスは、家族が所有する農場の歴史的な建物を活用し、ロンドンでのキャリアを捨てて蒸溜所の建設に乗り出した人物です。初期資金は家族・友人・シード投資家からの出資と政府助成金で賄われ、クラウドファンディングも活用しながら約7億円を調達して完成にこぎつけています。

蒸溜所名の「Nc’nean」はゲール神話の女神「Neachneohain(精霊の女王)」に由来します。彼女は狩人であり、自然の守護者でもあるとされ、その探求心と独立精神がブランドの哲学そのものになっています。

オーツカ
ひとくちウイスキーで試飲しましたが、ノックニーアンはボトルを見ただけで「なるほど」ってなるくらいの植物感があります。スコッチらしくないと感じる人もいるかもしれないけど、それがいい。

「最小のフットプリント」を武器にする蒸溜所

ノックニーアンを語るうえで外せないのが、サステナビリティへの徹底した姿勢です。Bコープ認証を取得し、スコッチウイスキー業界で初めてスコープ1・2のネットゼロ認定を受けた蒸溜所で、業界全体の2040年ネットゼロ目標より約20年先行しています。

原料はすべてスコットランド産のオーガニック大麦。銅製ポットスチルは地元の森から調達した木材チップを燃料とするバイオマスボイラーで稼働し、ボトルは業界初となる100%リサイクルガラスを採用。廃棄物の99.97%をリサイクルに回しています。「Icons of Whisky 持続可能な蒸溜所オブザイヤー」受賞もこうした取り組みの評価です。

プロダクトも独自路線を貫いています。定番のオーガニック・シングルモルトに加え、蒸溜所スタッフ一人ひとりに捧げた限定シリーズ『クワイエット・レベルズ』、独自の香味探求を体現する『ハントレス』シリーズと、熟成年数や大手に頼らない表現で世界の注目を集めてきました。

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新投資家の「アジア」というシグナル

今回の投資家構成で注目したいのは、アジア市場に深い知見を持つLotus Investmentsの参加です。今回がLotusにとって初のUK投資となります。ノックニーアンとしてはアジア展開を公式に優先市場として掲げているわけではありませんが、この布石は次の一手を示唆しているとも読めます。日本でもすでに正規流通している蒸溜所だけに、今後の展開は目が離せません。

蒸溜開始からわずか9年。「スコットランドのウイスキーに対する世界の見方を変える」という目標を掲げた小さな蒸溜所が、大手の論理とは異なる軸で着実に地歩を固めています。




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