オーストラリア・タスマニア島のウイスキー界を牽引する『ラーク蒸留所』が、新たなコアレンジとなるラグジュアリー・シングルモルト・シリーズを発表しました。
今回リリースされたのは『ファイア・トレイル』『デビルズ・ストーム』『ルビー・アビス』『シンダー・フォレスト』の4作品です。
タスマニア・ウイスキーの父と称されるビル・ラーク氏によって1992年に創業された同蒸留所。
その伝統を受け継ぎつつ、現代的なエレガンスを追求した今回のシリーズは、島の野生の風景を反映した新パッケージで登場です。

タスマニアの魂を刻む新しいデザインと哲学

今回のシリーズでまず目を引くのは、その鮮やかなラベルデザインです。
それぞれのボトルには、タスマニア特有の動植物が描かれ、島の荒々しくも美しい自然が表現されています。
ボトルサイズは700mlへと刷新され、同蒸留所が目指すグローバルなアイコンとしての地位をより強固にする狙いが見て取れます。
マスターブレンダーであるクリス・トムソン氏は、今回のリリースについて「タスマニアの風景をボトルに閉じ込めた」と語っています。
以前、当メディアでも報じた通り、ラーク蒸留所はオーストラリアにおけるウイスキー造りの先駆者であり、常に革新的な試みを続けてきました。
今回のシリーズも、伝統的な製法を守りつつ、多様な樽を組み合わせることで「ニューワールド・ウイスキー」の可能性を広げる内容となっています。
4つの個性が語るタスマニアの表情
シリーズを構成する4作品は、それぞれ異なるコンセプトと味わいを持っています。
ラーク No.151 ファイア・トレイル

『ファイア・トレイル』は、ラーク蒸留所が長年培ってきたハウススタイルを象徴する一杯です。
熟成には、オーストラリア産のPXシェリー樽、アペラ樽、マスカデール樽を使用。
仕上げにバーボン樽とアメリカンオークのワイン樽でフィニッシュを施しています。
アルコール度数は(41.5%)。価格は約(16,500円/150シンガポールドル)。
焚き火の煙のようなスモーキーさと、アップルウッドの優しい香りが重なり合うのが特徴です。
口に含むと、ローストしたナッツやドライフルーツの甘みが広がり、タスマニアの厳しい自然の中にある温もりを感じさせてくれます。
ラーク No.183 デビルズ・ストーム

『デビルズ・ストーム』は、タスマニア産のピート(泥炭)を使用したスモーキーなシングルモルトです。
100年以上の歴史を誇るセッペルツフィールドのタウニーポート樽や、多様な酒精強化ワイン樽で熟成。
最終工程でバーボン樽を用いて、味わいのバランスを整えています。
アルコール度数は(42%)。価格は約(16,500円/150シンガポールドル)。
力強い大地のピート香と、ポート樽由来の濃厚なプラムやレーズンの甘みが複雑に絡み合います。
嵐の後の静けさを思わせるような、深くリッチな余韻が長く続く作品です。
ラーク No.285 ルビー・アビス

『ルビー・アビス』は、シリーズの中でも特にフルーティーな甘みが際立つ銘柄です。
熟成の核となるのは、マスカット樽や酒精強化ワイン樽による長期熟成。
アルコール度数は(42.5%)。価格は約(16,500円/150シンガポールドル)。
その名の通り、深淵なルビー色を帯びた液体からは、イチゴのジャムやダークチョコレートの香りが立ち上ります。
煮詰めたベリーのような凝縮感のある味わいは、まるでベルベットのような滑らかな口当たり。
スイーツとの相性も良く、食後の贅沢なひとときにふさわしい一本と言えます。
ラーク No.168 シンダー・フォレスト

『シンダー・フォレスト』は、ピートを使わずにスモーキーさを表現したユニークな作品です。
熟成にはシャルドネ樽やワイン樽を使用。
特徴的なのは、アップルウッド(リンゴの木)の煙で香り付けを施した樽でフィニッシュしている点です。
アルコール度数は(41.5%)。価格は約(15,500円/160オーストラリアドル)。
燃えさしが残る森をイメージしたという香りは、ネクタリンや蜂蜜の甘みを伴った繊細なスモーク感が特徴。
バニラカスタードのようなクリーミーさと、木由来の香ばしさが絶妙なハーモニーを奏でます。
オーストラリア・ウイスキーと日本市場の接点
日本のウイスキー市場において、オーストラリア産のシングルモルトは「ニューワールド」の中でも注目したいカテゴリーです。
特にタスマニア島は、その冷涼な気候と清らかな水がウイスキー造りに適しており、日本でも熱心な愛好家が増えています。
ラーク蒸留所は、2024年のワールド・ウイスキー・アワードでオーストラリアのベスト・シングルモルトに選ばれるなど、その品質は折り紙付き。
今回のラグジュアリーシリーズが日本へ導入されれば、クラフトウイスキーを愛する日本のファンの間で大きな話題となるのは間違いありません。
日本の新興蒸留所にとっても、ラークのような先駆者が「土地の個性(テロワール)」をどのように表現し、ブランドを構築しているかは、大きなヒントとなるでしょう。









