グレングラントよりアジア限定「12年シェリーカスクフィニッシュ」が発売。積極的なアジア戦略が続く

カンパリジャパンは、シングルモルトスコッチウイスキー「グレングラント」より、アジア地域限定となる新商品「グレングラント 12年シェリーカスクフィニッシュ」を2025年12月15日より発売すると発表しました。

アジア市場向けに開発された特別なボトル

このボトル日本、韓国、台湾、中国のアジア4市場のみで展開される限定品です。グレングラント蒸留所のマスターディスティラーであるグレッグ・ステイブルス氏が、アジアのウイスキー愛好家の嗜好に合わせて開発を手掛けました。

製造においては、グレングラントの特徴であるフルーティーで華やかな原酒をベースに、ファーストフィルのオロロソシェリー樽でフィニッシュを施しています。

これにより、ブランド本来の軽やかさを維持しつつ、シェリー樽由来の芳醇な深みと甘みを加えた構成となっています。

発表されているテイスティングノートは以下の通りです。

本商品はギフトボックス入りで提供され、全国の酒販店および業務用市場向けに出荷される予定です。

今回の「12年シェリーカスクフィニッシュ」の投入は、グレングラントが近年アジア市場、特に日本市場に対して行っている積極的なアプローチの一環と捉えることができます。

以前、当メディアでも報じた通り、グレングラントは2025年8月に「アルボラリス」に関する大胆な戦略を発表し、話題となりました。

グレングラントアルボラリスが値下げ！さらにカスクストレングスが登場！

エントリー層へのアプローチ：原材料費高騰の最中、あえて定番商品である「アルボラリス」の希望小売価格を3,300円から2,500円（税別）へ値下げを敢行。

愛好家へのアプローチ：同時に、日本・韓国限定で「アルボラリスカスクストレングス（58%）」を投入。

この「入門者への門戸開放（値下げ）」と「愛好家への深化（限定品・高付加価値化）」を同時に進める「両利き」の戦略は、ブランドのプレゼンスを高める上で非常に効果的に機能していると見られます。

今回の「12年シェリーカスクフィニッシュ」もまた、日本を含むアジア市場の嗜好（シェリー樽人気）を的確に捉えた「愛好家向け」の施策であり、同ブランドのアジア市場重視の姿勢が改めて浮き彫りになった形です。