アイラ島で9番目の蒸溜所として2018年に生産を開始した「アードナホー」。
2024年5月に待望のファーストリリースを飾ったばかりの同蒸溜所が、そのラインナップを拡充する、第3の定番ボトル「カスクストレングス・エディション」を10月30日に発売することを発表しました。
バーボン樽の個性をダイレクトに

今回リリースされるのは、アードナホーの原酒の力をそのまま味わうことができる、初のカスクストレングス(加水調整なし)ボトルです。
この5年熟成のシングルモルトは、熟成にファーストフィル(一度目)のバーボンバレルのみを使用している点が大きな特徴です。
蒸溜所が持つ、土っぽいピート香と海岸のニュアンスが、バーボン樽由来の甘くクリーミーな風味と合わさり、高いアルコール度数によって力強く表現されています。
テイスティングノート
香り: 海岸の潮気、土っぽいピート、リッチなココア。
味わい: 果樹園のフルーツ、ハーブティー、塩キャラメル。
フィニッシュ: スモーキーな余韻の中に、柑橘系のニュアンスが続く。
コア・ラインナップが示す熟成の方向性

アードナホー蒸溜所は、著名なインディペンデントボトラーであるハンター・レイン社が設立した、初の自社蒸溜所です。2024年5月の「イノーギュラル・リリース(最初のリリース)」以降、彼らは急速に定番ラインナップを構築しています。
今回の「カスクストレングス・エディション」は、既存の2つのボトルと合わせて、アードナホーが目指す熟成の方向性を明確に示しています。
ボルサ (Bholsa): 100%オロロソシェリー樽熟成。(シェリー樽の影響を前面に出したスタイル)
インフィニット・ロッホ (Infinite Loch): EXバーボン樽とEXオロロソシェリー樽の両方で熟成。(2つの樽を組み合わせたハウススタイル)
カスクストレングス・エディション(今回の新作): 100%ファーストフィル・バーボン樽熟成。(バーボン樽の個性を強調したスタイル)
これにより、愛好家はアードナホーの原酒が、シェリー樽、バーボン樽、あるいはその両方によって、どのように変化するかを選ぶことができるようになりました。
製品情報
商品名: アードナホー カスクストレングス・エディション(バッチ1)
アルコール度数: 60.9%
熟成年数: 5年
希望小売価格: 65ポンド(約13,700円)
蒸溜所マネージャーのデイビッド・リビングストン氏は、「カスクストレングスウイスキーは、より強烈な風味プロファイルと、飲む人が好みに合わせて加水できるコントロールの余地を与えてくれます」と語ります。
生産開始からわずか数年で、異なる個性を持つ3つの定番ボトルを揃えたアードナホー。その確かな酒質と、ボトラーズとして長年培ってきた樽選びの知見が、この若い蒸溜所への期待をさらに高めています。












