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グレンリベットがラム樽熟成の新作をリリース。スペイサイドからジャマイカへ

グレンリベットがラム樽熟成の新作をリリース。スペイサイドからジャマイカへ

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シングルモルトの王道として、世界中で愛される「ザ・グレンリベット」。

そのスムースでフルーティーな味わいは、まさにスペイサイド地方のウイスキーの典型とされています。

そんなグレンリベットが、ラム樽熟成の新製品を投入です。

オーツカ
カリビアンリザーブやフュージョンカスクシリーズとは違うのかな?気になる

グレンリベットのラム樽熟成、3つのアプローチ

現在、グレンリベットにはラム樽を使用した製品が、今回の新作を含めて大きく3つの系統で存在します。

それぞれ似ているようで、そのコンセプトと製法は明確に異なります。

1. 【定番品】カリビアンリザーブ

まず、最も広く知られているのが、定番ラインナップの一つ「カリビアンリザーブ」です。これは、グレンリベットの原酒を、カリブ海地域(国は特定されていない)のラム樽でフィニッシュしたもの。その目的は、グレンリベットのスムースな味わいに、トロピカルな風味という「ツイスト」を加えることです。世界中で手に入る、いわばラム樽フィニッシュの「入門編」と言えるでしょう。

2. 【技術的探求】フュージョンカスクシリーズ

ザ・グレンリベット・ラム&バーボン・フュージョン・カスク・セレクション

次に、より実験的なアプローチを取るのが「フュージョンカスク」シリーズです。これは、2種類の異なる樽の影響を一つのウイスキーに「融合(フュージョン)」させるというコンセプト。例えば、バーボン樽で熟成させた原酒の一部と、ラム樽で熟成させた原酒の一部を後から組み合わせるなど、より複雑なプロセスを経て造られます。樽と樽との対話による、新しい香味の創造を目指すシリーズです。

3. 【土地の探求】ビヨンド・スペイサイド・シリーズ(今回の新作)

そして、今回発表されたのが、新シリーズ「ビヨンド・スペイサイド」の第一弾、「ジャマイカ・エディション」です。このシリーズのコンセプトは、カリビアンリザーブの「トロピカルツイスト」から一歩進み、「特定の土地の個性をウイスキーに反映させる」こと。

その最初の目的地として、ラムの中でも特に力強くファンキーな香味で知られる「ジャマイカ」が選ばれました。「カリブ海」という広い括りではなく、「ジャマイカ」という土地に焦点を絞ることで、よりシャープで個性的な味わいを狙っています。

ジャマイカ・エディションの味わいと製品情報

ジャマイカン・ラムカスクでフィニッシュされたこのウイスキーは、グレンリベット本来の青リンゴのようなフルーティーさに、ラム樽由来のトロピカルなキャラクターが加わっています。

テイスティングノート

香り: 新鮮なマンゴーやパイナップル、ココナッツのヒント。

味わい: ジューシーなパイナップルの甘さに、リッチなバニラやトフィー。

フィニッシュ: 滑らかなキャラメルの余韻。

製品情報

商品名: ザ・グレンリベット 12年 ジャマイカ・エディション “トレジャー・ビーチ”

アルコール度数: 40%

希望小売価格: 54.99ドル(約9,100円)

販売地域: アメリカ市場限定

このように整理すると、グレンリベットがラム樽という一つのカテゴリーの中で、定番品(カリビアンリザーブ)、技術的探求(フュージョンカスク)、そして土地の探求(ビヨンド・スペイサイド)という、3つの異なるベクトルでその可能性を追求していることがわかります。

今回の「ジャマイカ・エディション」は、その中でも最もコンセプトが明確で、現代のウイスキーファンが求める「テロワール(土地の個性)」という視点に応える、意欲的な一本と言えるでしょう。




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