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伝説の逸話が蘇る。ブルックラディ「イエロー・サブマリン」が復刻へ

伝説の逸話が蘇る。ブルックラディ「イエロー・サブマリン」が復刻へ

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先日、初のRTD缶「ザ・ラディ・ハイボール」のニュースでウイスキー界を賑わせたブルックラディ。

その勢いが止まりません。

今度は、ブランドの歴史の中でも特にユニークな逸話を持つ、あの伝説的なボトルが復刻されるという情報が、米国のTTB(アルコール・タバコ税貿易管理局)のデータベースで明らかになりました。

オーツカ
「イエロー・サブマリン」も、もうだいぶ前になりますね!この頃から、ブルックラディのエチケットはオシャレだったなぁ。

全ては一隻の黄色い潜水艇から始まった

このボトルの背景にあるのは、2005年にアイラ島で実際に起きた、少し不思議な物語。

その年、二人の地元の漁師が、アイラ島沖の海上に浮かぶ黄色い潜水艇を発見しました。

船体には英国国防省のマークがありましたが、当初、国防省は所有を否定。

行き場をなくした潜水艇は、島の庭先にしばらく置かれ、一種の名物となっていました。もちろん、その後になって国防省は所有権を主張し、潜水艇を回収しに来ることになります。

この奇妙でユーモラスな出来事を記念して、ブルックラディがボトリングしたのが、初代「イエロー・サブマリン」でした。当時、回収に訪れた国防省の職員にも贈呈されたと言われています。

復刻版「イエロー・サブマリン リクラシファイド」

今回、その伝説のボトルが「イエロー・サブマリン リクラシファイド」として復活します。ラベル情報によると、そのスペックは以下の通りです。

  • 熟成年数: 14年

  • 熟成樽: ファーストフィル・バーボンカスクと、フランス産赤ワインカスクの組み合わせ

  • アルコール度数: 54.2%

プレスリリースでは「25周年記念」と謳われていますが、これは2005年の事件から20周年、そしてブルックラディ蒸溜所が現在の体制で再稼働した2001年から25周年に近づく節目を記念したリリースであると見られます。

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ブルックラディの「反骨精神」とユーモア

この「イエロー・サブマリン」の物語は、ブルックラディという蒸溜所がいかにユニークな存在であるかを象徴しています。

彼らは過去にも、2003年のイラク戦争時に情報機関から「大量破壊兵器(WMD)を製造している可能性がある」と誤って調査されたことへの皮肉を込め、「WMD」と名付けたボトルをリリースしたことがあります。

権威や常識に対して、常にユーモアと少しの反骨精神を持って応える。高品質なウイスキーを造るだけでなく、そうした人間味あふれるストーリーテリングこそが、ブルックラディが世界中のファンから熱狂的に愛される理由の一つなのです。

今回の復刻は、単に過去の人気商品を再販するのではありません。ブルックラディが大切にしてきた物語とブランド精神を、新しい世代のファンに伝えるための重要な一手と言えるでしょう。RTD缶で新たなファン層にアピールする一方で、このようなストーリー性の強い限定品で既存のファンを楽しませる。ブルックラディの巧みなブランド戦略から、今後も目が離せません。




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