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ブナハーブン21年CS。「力強さ」より「気品」を求めた2025年版

ブナハーブン21年CS。「力強さ」より「気品」を求めた2025年版

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アイラ島北部に位置し、ノンピート(ピートを焚かない)のウイスキー造りで知られるブナハーブン蒸溜所。

同社から、人気の限定シリーズ「21年 カスクストレングス」の2025年エディションが、10月15日より世界市場で発売されることが発表されました。

オロロソからPXへ。シェリー樽の二重奏

ブナハーブンの原酒が持つ複雑さと、シェリー樽との親和性の高さを深く探求するシリーズの第二弾。

その熟成方法は非常に丁寧で、まずEXオロロソシェリー樽で熟成させた原酒を選定。

その後、極甘口のシェリー酒であるペドロ・ヒメネス(PX)の樽に移し替え、21ヶ月間という長いフィニッシュ(後熟)の期間を経てボトリングされます。

オロロソ樽がもたらすナッティでドライフルーツのような風味に、PX樽由来のレーズンや糖蜜を思わせる濃厚な甘みが重なり合い、非常にリッチな味わいの層を生み出しています。

「力強さ」ではなく「ポイズ(気品)」を表現

今回のリリースで興味深いのは、マスターブレンダーのジュリーアン・フェルナンデス氏が語る、高いアルコール度数のニュアンスです。

カスクストレングス(樽出し原酒)は、そのパワフルなアルコール度数による力強い味わいが魅力の一つ。しかし、フェルナンデス氏は「カスクストレングスは、必ずしも力強さだけを求めるものではありません。時には『ポイズ(気品、均衡)』が重要なのです」と語ります。

2024年版のアルコール度数53.6%に対し、今回の2025年版は53.1%とわずかに低くなっています。この微妙な差が、単なるパワーではなく、長期熟成シェリーカスクの複雑さを、より繊細なバランスで表現することに寄与しているとのことです。

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味わいと製品情報

もちろん、冷却ろ過なし(ノンチルフィルタード)、無着色でボトリングされています。

テイスティングノート

香り: 濃厚なドライフルーツ、糖蜜のトフィー、ブラウンシュガー。

味わい: ペドロ・ヒメネスに浸かった甘いレーズン、ココア、チョコレートチェリー。

フィニッシュ: 長く、温かみのある余韻が続く。

製品情報

商品名: ブナハーブン 21年 カスクストレングス 2025エディション

アルコール度数: 53.1%

希望小売価格: 350ドル/275ポンド(約58,000円前後)

ブナハーブンの原酒は、その堅牢な酒質ゆえに、長期のシェリー樽熟成にも負けない力強さを持っています。

今回のリリースは、その力強さを背景に持ちつつ、より洗練された「気品」という側面を、カスクストレングスというピュアな形で体験できる、貴重な一本と言えるでしょう。




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