スコットランド・ローランド地方の新世代蒸溜所の一つ、エデンミル。
同社が、間近に迫った新蒸溜所ビジターセンターのオープンを記念してリリースした限定シングルカスクボトルが、発売から24時間経たずに完売したことが発表されました。最近ローランド人気ですからね。期待の表れと言っていいでしょう。
即日完売した記念ボトル

今回発売されたのは、2016年に詰められたバーボン樽からのシングルカスク・カスクストレングスです。アルコール度数は60.5%と高く、総本数は225本という希少なボトルでした。
公式テイスティングノートによると、その味わいは「バニラとトーストしたオークの香りに、温かみのある蜂蜜のような味わい、そしてリッチでスパイシーなフィニッシュ」と表現されています。
エデンミル蒸溜所がリリースしたシングルカスクが即日完売となるのは、これで3度目。着実に、そして熱心なファンベースを築き上げていることがうかがえます。
エデンミルの「新たな本拠地」―サステナビリティの象徴
今回の記念ボトルが祝うのは、単なるビジターセンターの開設ではありません。それは、エデンミル蒸溜所がその歴史における、極めて重要な次章へと進むことを意味します。
同社は、ゴルフの聖地として知られるセント・アンドリュース近郊のガードブリッジにある、歴史的な製紙工場跡地に、数百万ポンドを投じて最先端の新しい蒸溜所を建設してきました。10月11日にオープンするのは、その中核をなすビジターセンターです。
この新蒸溜所の最大の特徴は、サステナビリティ(持続可能性)への強いコミットメントです。地元のセント・アンドリュース大学から供給される再生可能エネルギーを活用し、スコットランドで初となるカーボンニュートラルな蒸溜所の一つとなることを目指しています。
この新しい施設は、エデンミルの生産能力を飛躍的に向上させると同時に、環境に配慮した次世代のウイスキー造りの象徴となるでしょう。
未来への期待感が熱狂を生む
ヘッドディスティラーのスコット・ファーガソン氏は、「今回のシングルカスクへの圧倒的な反響を、非常に誇りに、そして謙虚に受け止めている。これは、我々が造るウイスキーの品質と、ファンの忠誠心の証だ」と語ります。
10月11日のグランドオープンを機に、ローランドの新星、エデンミルがどのようなウイスキーを世界に送り出していくのか、期待したいですね。