日本でも絶大な人気を誇るケンタッキーバーボンの雄、「フォアローゼズ」から、バーボン史にその名を刻むであろう、新シリーズの情報が公開されました。
その名も「アンソロジー・シリーズ」。
ブランドの物語を紐解いていくというこのシリーズの記念すべき第一章として、フォアローゼズ史上、最も長い熟成年数を公式に謳うボトルが登場します。
「史上最長熟」が持つ、本当の意味

今回発表された「アンソロジー チャプター1 オリジン」は、なんと21年熟成。これはフォアローゼズの歴史において、まさに画期的な出来事です。
ウイスキーファンの中には、「以前、もっと長い熟成年数の原酒が入ったボトルがなかったか?」と思う方もいるかもしれません。確かに、例えば「135周年記念 リミテッドエディション・スモールバッチ」には、ブレンドの一部として25年熟成の原酒が含まれていました。しかし、それはあくまで複数の若い原酒(12年、14年、16年)とブレンドされたもの。
今回の「チャプター1 オリジン」が歴史的なのは、ボトルに「21年」というエイジステートメント(熟成年数表記)が記載されている点です。これは、このボトルに含まれるバーボンは、最も若いものでも21年以上熟成されていることを意味します
一部に古酒を含むのではなく、全体が超長期熟成原酒で構成されているという点で、これまでのリリースとは一線を画す、まさに史上最長熟のフォアローゼズなのです。

第一章「オリジン」に込められたレシピ
記念すべき新シリーズの第一弾は、2001年に蒸留された原酒から造られます。その名の通り、創業者ポール・ジョーンズ・ジュニアが、愛する女性から舞踏会で4つの赤いバラのコサージュを受け取ったという、ブランドの「起源(オリジン)」の物語にちなんでいます。
そして、バーボンファンが注目するのはそのレシピ。フォアローゼズは2種のマッシュビルと5種の酵母を組み合わせた10種のレシピを持つことで知られますが、今回はその中から「OESO」レシピが選ばれました。
マッシュビルE: コーン75%、ライ麦20%、大麦麦芽5%
酵母O: フルーティーな赤いベリーの香りを生み出す
このレシピから、21年という長い熟成を経て、どのような奥深い味わいが生まれているのか、期待は高まるばかりです。
究極の希少性
この歴史的なボトルは、2026年にリリースが予定されています。強さはバレルストレングスで、ラベルには暫定的に100プルーフ(50% ABV)と記載されていますが、これは最終的に変更される可能性があります。
リリース本数。現時点の情報では、わずか400本。
これは、世界中のコレクターや熱狂的なファンによる、激しい争奪戦が繰り広げられることになりそうですね。
価格や詳細な発売日についてはまだ明らかにされていませんが、「アンソロジー・シリーズ」の幕開けを飾るこの一本は、フォアローゼズの新たな伝説の始まりとなることは間違いないでしょう。