スコッチウイスキーの基本をわかりやすく解説

スコットランド

初心者の方でもスコッチという名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
スコッチは世界5大ウイスキーに数えられます。
巷ではウイスキーと言えばスコッチと言われるほどなので、ウイスキーを飲む上、語る上で、基本は抑えておくべきでしょう。
この記事ではスコッチウイスキーをわかりやすく解説していきます。
では、いきまーす。

スコッチってどんなウイスキー

どこで生まれたの?

スコッチはイギリス北部にあるスコットランドという国で生まれたお酒です。
英語辞書には【Scotch】とは”スコットランド産の”とか”スコットランド人の”という意味です。
スコットランドは人口約500万人、一年中気温が低く、ほとんどが湿地に覆われた土地です。
ウイスキーの元になる大麦を育てるにはとても良い環境であり、その湿った大地はウイスキー作りに欠かせない、”ピート”という泥状の炭を生み出しました。

スコットランド

スコットランドはヨーロッパの北西に位置し、イギリスの上にあります

ウイスキーはイギリスの主要な商品であり、200カ国以上に輸出しています。
日本円に換算すると6000億円以上をウイスキーで稼いでおり、なんとウイスキーの全生産量の70%はスコットランドで作られています。
ウイスキーの製造工場である”蒸留所”の数は100を超え、まさにウイスキーの本場と言えますね。

いつ頃生まれたの?

スコットランド財務省に保管されている公文書には、”王の命令によってジョン・コーという修道士に8ボルの麦芽を与えて、アクアヴィテを造らしむ”と表記があることから、15世紀にはスコッチが製造されていたことになります。ボルというのはスコットランド古来の重量・容量の単位で、1ボルはおよそ63.5キログラム。なので8ボルだと、500キログラム程度ですかね。
ちなみにこの”アクアヴィテ”という記述は、ラテン語で『生命の水』と訳されます。
生命の水なんて….、ちょいと大げさですがウイスキー好きには嬉しい表現ですね!

どんな種類があるの?

スコットランドの蒸留所では主にふたつのウイスキーを作っています。

大麦麦芽だけを使用するのがモルトウイスキーモルト・ウイスキー
大麦麦芽だけを原料としたウイスキー
※大麦麦芽はちょびっと発芽した状態の麦を指します。
※モルトとは”麦芽”のことです。英語では【malt】。

 

トウモロコシやライ麦、小麦などを原料とするグレーンウイスキー

グレーン・ウイスキー 
トウモロコシやライ麦、小麦などを原料
としたウイスキー

 

 

このふたつのが全てのスコッチウイスキーの元となっています。
スコットランドのいろんな蒸留所で作られた数十種類のモルト・ウイスキーと、数種類のグレーン・ウイスキーを混ぜたものをブレンデッド・ウイスキーと呼びます。
色んな種類を混ぜてある(ブレンドされている)のでブレンデッドです。
ブレンド珈琲みたいに、たくさんの原料がまぜこぜになっているんですね。
スーパーやコンビニにも置いてある、バランタインやジョニーウォーカー、オールドパーなんかはブレンデッド・ウイスキーです。

逆に、ひとつの蒸留所で作られて瓶詰めされたものをシングル・モルト・ウイスキーと呼びます。

シングル・モルト・ウイスキーの魅力

スコッチシングル・モルトの魅力

初心者の方は『ウイスキーはみんな似たような味』と思っているかもしれません。
ですがそれは大きな間違いです。
それはあなた好みのウイスキーに出会っていないだけです。
各蒸留所でつくられたシングル・モルト・ウイスキーは、その土地の気候や水などによって、多種多様な風味を持ちます。
ワインや日本酒、焼酎などにひけをとらないほど、蒸留所ごとに強烈な個性があるのです。
ちなみに、シングル・モルト・ウイスキーの種類は、蒸留年や熟成年数、アルコール度数などによって分かれていて、なんとボトルの数は1,000種類以上あると言われています。(といってもワインに比べたら少ないですが…)
ウイスキーマニアと呼ばれる方々は、この1,000種類の中から、自分の味覚にピッタリハマるものを日夜、血マナコになって探しているわけですね。
ウイスキーに興味を持たれた方は、是非自分の大好きな一本を見つけるまでトライして欲しいです。

“スコッチ”を名乗るには条件が必要

スコッチウイスキーの法律上の規則があり、以下を守らないと”スコッチ”とは名乗れません。

  • ウイスキーをつくる原料は水とイースト菌と大麦麦芽などの穀物を使わなきゃダメよ
  • スコットランド内の蒸留所でつくらなきゃダメよ(糖化、発酵、蒸留)
  • スコットランド内の倉庫で3年以上熟成させなきゃダメよ
  • ウイスキーを入れるオーク樽の容量は700リットル以下じゃなきゃダメよ
  • 蒸留の時はアルコール度数94.8%以下じゃなきゃダメよ
  • 瓶詰めする際には水とカラメル以外は添加物として入れてはダメよ
  • アルコール度数は40度以上で瓶詰めしなさいな

とまぁそこそこ条件があるのですが、なにせスコットランドの輸出品としてウイスキーは主要な品目ですし、クオリティを一定化するには必要なんでしょうね。

6つの生産エリア

スコットランドの主なウイスキー産地は大きく6つに分けられます。
この6つの地域に100を超える蒸留所がひしめき合い、1,000種類以上のウイスキーを作っているわけですね。
この地域の名前を覚えておくと、BARでバーテンダーさんに好みの地域を伝えたりすることができます。
オンラインショッピングをする時にもエリアで商品カテゴリが分かれている場合が多いので参考になりますよ。

スコッチ6大生産地

スペイサイド・モルト

ハイランド北東部に位置するスペイ川という大きな川の流域で、50以上の蒸留所が点在するスコットランド最大のウイスキー生産エリア。地図を見るとわかりますが、スペイサイドはハイランドの一部です。ただめちゃくちゃ蒸留所が多いので、このエリアだけ切り出してこう呼びます。このエリアのスコッチは、花のような香りがあり、フルーティで飲みやすい、とてもバランスの良い仕上がりとなっています。この地域のウイスキーは初心者にはオススメされることが多いです。

スペイサイド・モルト・ウイスキー入門

2017.01.06

 

アイラ・モルト

スコットランドの西、ヘブリディーズ諸島の一番南にある島。海に囲まれた島なので、このエリアで作られるスコッチは、潮、海、磯の香りをぎゅっと凝縮した、燻製のようなスモーキーな香りが特徴。とてもヘビーで独特な匂いはピート香、ヨード香と呼ばれて、シングル・モルトを世界的に有名にしました。

アイラ・モルト・ウイスキー入門

2017.01.15

 

ハイランド・モルト

ハイランドと言うだけあってこちらはスコットランドの上半分を指します。かなり広大な土地の為、このエリアの中でもさらに東西南北と分かれたりします。広いがゆえにフルーティーなものからスパイシーなもの、スモーキーなものなどなど、多彩な風味を持つ蒸留所があります。全体的にはピート香は穏やかで飲みやすい部類が多い印象です。

ハイランド・モルト・ウイスキー入門

2017.02.01

 

アイランズ・モルト

前述した”アイラ”と間違いやすい名前ですが、こちらは”アイランズ”。地図では選択しきれてませんが、アイラ島を除く6つの島をひっくるめたエリアです。各島にそれぞれ蒸留所があり、それぞれの個性が際立つ、『島のモルト』です。味はどの島のものも特徴がありすぎて一概には言えません。

アイランズ・モルト入門

2017.03.02

 

キャンベルタウン・モルト

スコットランドの南西、アーガイル地方キンタイア半島先端の街。タウンというだけあって人口は5000人程度の小さな街ですが、かつては蒸留所が30以上あり、”スコッチの都”とも呼ばれました。現在は3ヶ所の蒸留所を残すのみとなりましたが、他の蒸留所にはない塩辛さが特徴のスコッチを生産しています。

キャンベルタウン・モルト入門

2017.03.15

 

ローランド・モルト

名前からわかるようにスコットランドの下半分を指します。エジンバラやグラスゴーといった大都市の名前くらいは聞いたことがあるでしょう。上半分のハイランドより穏やかな気候で、まったりとした口当たりの良い優しいスコッチを作っています。

スコッチは蒸留酒のキング

というわけで簡単ですがスコッチウイスキーの土地や歴史、生産地などについて書きました。
スコットランドの風土が織りなす絶妙な味わいと、蒸留所ごとに異なる自然環境から生まれる個性。
スコッチは現在のウイスキー人気を牽引する存在で、まさに王様です。
日本人だから国産のウイスキーしか飲まない、なんて言っている人は、勿体無いことしてますよ~。
毛嫌いせずに是非是非、本場の味を確かめてみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

オーツカ

BARREL編集部代表。インテリアと猫が好きな筋肉質。ウイスキーを飲んでいる若者が周りに少ないと思ったので、BARRELを立ち上げました。いつでもウイスキー初心者の味方になりたいと思っています。 ウイスキー業界×インターネットで色々したいですね。